『こんなんだDD』~明日家族に見せたくなる先攻盤面~
「そのデッキ、何するデッキ?」
「えとね、展開して先攻は盤面制圧、後攻はワンキルするよ」
「それ剛鬼の劣化じゃん」
「それ剛鬼の劣化じゃん」
「そぉれぇ ごぉぉおきのぉれっかじゃぁああんnn」
2018年後期・・・・
世は「大リンク召喚時代」であった。
リンク環境のインフレを象徴するリンクモンスター達
リンク召喚を想定せず作られた結果、アホみたいに強いコンボパーツ
偉い人は言った
「エクストラリンクだけでは不完全
なぜなら相手のターンがあるから」
先攻展開するなら
全ハンデスか、バーンでワンキルでもしないと勝ちとは言い切れない。
ほぼ全ての展開デッキは存在価値を否定された。
しかし
2018年12月、、、
1月~新リミットレギュレーションが発表
環境デッキである剛鬼、ガンドラのパーツが合計8枚禁止になり
リンク召喚連打を駆使して大量ハンデス、先攻ワンキルを行う所謂「リンクデッキ」は滅んだ。
展開デッキが死んだなら、別の展開デッキを使えばいいじゃない
みなさんは
「融合」「シンクロ」「エクシーズ」「ペンデュラム」「リンク」
「儀式」以外の5つの召喚方法を行えるテーマをご存知だろうか。
えっ?それだけの召喚を使いこなせるならめっちゃ強そう?
展開力も高そう?
そう、DDである。
2016年前期の環境では青眼、メタルフォーゼと並んで環境デッキに君臨していたこともあるDD。
テーマモンスターの多くがアドバンテージ獲得と展開力の補強に長けており、先攻では融合とシンクロ連打による盤面形成、後攻だと大型モンスターを大量展開してワンキルしてしまう、パワフルなテーマだ。
1か月前であれば、
「やっていることは先攻も後攻も剛鬼の劣化、使う意味ない」
と言われてもおかしくないだろう。
おかしいのはその「時代」なのだ。
しかし、剛鬼は死んだ。
剛鬼の死、
すなわち、リミットレギュレーションの発表はこれまで否定され続けた展開系デッキの反撃の合図であった。
リンクヴレインズパック2では昨年のものと比べ汎用性という意味ではインパクトが薄く、環境に影響はほぼなかったに等しい。
しかし、その多くはテーマの力を底上げする効果を持ち時代が時代なら「環境ワンチャン?」と期待してしまう。
このDDD深淵王ビルガメスも強力なリンクモンスターの1体である。
ビルガメスの効果を説明する前に、DDデッキが何をするデッキなのか
メインギミックに使われるカードの効果をご存知ない人は
こちらの記事をご覧いただきたい。
リンク召喚登場前の旧マスタールールの記事であり、現在とはカードラインナップも展開も異なるが、やろうとしている動きは伝わると思う。
リンク召喚ルールの導入、ビルガメス登場前のDD
旧マスタールール時代では、スワラルラミアネクロの3枚の手札から
クリスタルウィングシンクロドラゴン+サイフリートの盤面を作り
相手のモンスター効果と魔法罠を封じていた。昔は環境の手札誘発の種類も少なく、DD特有の手数の多さから、多少の妨害では動じることなく先攻制圧ができた。
新マスタールールになったことで、多くの展開デッキ使いが感じた絶望「いままで通りの展開ができない」そもそもリンクモンスターを出さないと2体以上の融合、シンクロモンスターを並べることが許されない。特にDDデッキは、場に大量の融合、シンクロモンスターを並べて盤面形成するデッキである。これまで盤面形成に使っていたモンスターをリンクモンスターを立てるのに消費することとなり、今まで通りの手札ではサイフリート単騎エンドのような悲惨なことになっていた。
ビルガメスの登場
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキからカード名が異なる「DD」Pモンスター2体を選んで自分のPゾーンに置き、自分は1000ダメージを受ける。
この効果を発動したターン、自分は「DD」モンスターしか特殊召喚できない。
(2):リンク召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊された場合に発動できる。
自分のEXデッキ・墓地から「DD」モンスター1体を選んで守備表示で特殊召喚する。
このテキスト、誰がどう読んでも強い。
「デッキからスケールを2枚貼る」
こいつを出すだけでペンデュラムで出す場所を確保しつつペンデュラムスケールを揃えられる。
ペンデュラム召喚は爆発力だけで見ると最強の召喚方法だ。弱いわけがない。
過去のDDデッキは融合とシンクロメインで、たまにエクシーズといった感じでペンデュラム召喚はほとんどしない。ビルガメスの登場によりペンデュラム召喚の頻度が増え、ただでさえ多い手数がさらに増えた。
また、このカードの強みはなんと言っても召喚条件の緩さである。DDは1~8までレベルが様々テーマであるが、リンクモンスターは基本的にレベルを問わないため、召喚が容易である。
例えば終末の騎士の効果を持つDDコペルニクスは、これまでレベルが4であるためライブラリアンを絡めたパターンや、魔神王の契約書で融合素材にするくらいしか場から素材にすることができなかった。ビルガメスの登場により、場に並ぶならレベルを問わずビルガメスの素材にできることから強く、無駄がなくなった。
先ほど、ペンデュラムが容易になったと記述したが、実際にはペンデュラムをするケースはそこまで多くない。
何故ならビルガメスで貼れるスケール用DDには優秀なP効果を持ったものが多いからだ。
手札補強のトーマスとバック剥がしのオルトロス
ビルガメスにはその強力な効果のデメリットとして「この効果を発動したターン、DDモンスターしか特殊召喚できなくなる」という誓約があるが、この効果を発動したターンであるため、発動後しか制限されず、効果使用前には何でも特殊召喚が可能となっている。
ビルガメスの強さを説明するにあたって紹介しないといけない2枚のカードがある。
きみだれ
1枚目は過去に発売したDDストラク「ペンデュラムドミネーション」の看板モンスターである。
『ペンデュラムドミネーション』
日本語訳すると「ペンデュラムの支配」である。
念のため言うがこの時代のDDはペンデュラム召喚をまずしない。看板はシテ欲しそうだが。
カオスアポカリプスはペンデュラムゾーンから特殊召喚が可能なレベル7DDである。ビルガメスの効果でデッキから直接スケールに貼ることができるためビルガメスから単純にレベル7モンスターを1体追加できることになる。
特殊召喚するためには墓地のDDモンスターを犠牲にしなければならないが、こいつとラミアでシンクロすることでお手軽にレベル8シンクロを立てられる。
今まで全く使われて無かったが、ビルガメスの登場により日の目を浴びることとなった。
まだペンデュラムはしない。
もう一枚はDDゴースト。一見ただのべっこう飴であるが
今のDDではハリファイバーからアクセスし、核となる融合モンスター、レベル6のテムジンとシンクロしてレベル8を立てる優秀なチューナーである。
また、ただチューナーというだけでなく、墓地に送られた際に墓地にいるDDモンスターを複製が可能な上、除外された時に除外されている別のDDを墓地に戻し、こちらもまた墓地リソース確保につながる効果である。
カオスアポカリプスの墓地2枚除外して特殊召喚という条件は、DDだと軽くないが、こいつが裏で働いているおかげで実現しているといっても過言ではない。
また、これは小技であるが、こいつを各種召喚方法により墓地に送ることで
着地したモンスター効果にチェーンしてゴーストの墓地効果を発動でき、直接チェーンする形の誘発即時効果や手札誘発による妨害をケアできている。
ここで本日のトリビアです。
ビルガメスが登場したことで、
DDは全盛期よりも、つよい
先攻展開を見てみよう。
ケプラー、スワラルスライム、ラミアの3枚のカードで
盤面:クリスタルウィング(モンス効果無効)+サイフリート(魔法罠無効)+1ドロー
盤面リソース:契約書なし
墓地リソース:なし
2妨害。契約書がラミアのコストで墓地に行っているので後続が無いのが気になりますが、まぁ上出来でしょう。
でもこれは旧ルールの全盛期展開です。
「ええっ!じゃあエクストラデッキからの召喚が制限された新ルールじゃ弱くなってるんじゃないの!」
では、ご覧ください
現在のDDだと、上と同じケプラースワラルラミアの3枚から
盤面:サベージ(魔法罠モンス無効)+サイフリート(魔法罠無効)+Ω(1ハンデス)
盤面リソース:地獄門あり、スケールラグナロク
墓地リソース:ネクロ、(Ωのスタンバイ効果で+1)
むしろ、強くなってる。
実際にやってみた
※ここでラミアは除外されます。(次にΩで戻します。)
できた。
補足であるが
旧ルールの展開結果とほぼ同じ盤面であるサベージ+サイフリート(ドローはなし)を作る場合、ビルガメスのおかげで現在ではケプラー+ラミア(orスワラル)の2枚で作れるようになった。
★サンプルレシピ
サンプルではありますが、今の新環境を見た構築になってるのでご参考になれば。
ビルガメスが登場したことで、
DDは全盛期よりも、つよい
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— しらこ (@peroshirako) 2018年12月18日
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ビルガメスでめちゃめちゃ強くなったDDデッキのはなし pic.twitter.com/coRHfSBZeZ